『10才までに覚えておきたい ちょっと難しい1000の言葉』は、タイトルどおり“ちょっと難しい言葉“を覚えることを目的としたドリル。
10才までに覚えておきたいちょっと難しい1000のことば改訂版
「お子さまの能力を早い段階から伸ばすために、特に中学受験を予定されているお子様に、この問題集をお勧めいたします。」
と記載されているこちらのドリル。
内容は、「紙一重」「反面教師」など、小学生は通常使わないであろう“ちょっと難しい言葉“と、その言葉を使った例文が1ページに5つ。
言葉の正しい意味を選んで線で結ぶ選択問題と、その言葉を使って例文を作る記述問題の2種が各ページひたすら続く、シンプルな問題集です。
私の教室では、こちらのドリルを小学生一年生~の宿題として取り入れています。
このドリルを宿題に取り入れている目的は3つ。
- ・語彙を増やすため
- ・辞書引きを習慣づけるため
- ・短文作りの練習のため
以下で、それぞれについて説明していきます。
『ちょっと難しい1000のことば』を小学生クラスの宿題で取り入れている3つの目的
語彙を増やす
言葉をいかにたくさん知っているかどうかが、子どもの思考力・記憶力・表現力などのあらゆる面に関わってきます。
この「ちょっと難しい1000のことば」は、語彙を増やすための取組のひとつ。
たとえた本をたくさん読んでいるお子さんでも、読む本のジャンルやレベルによって、出会う言葉の範囲も限定されてしまいます。
子どもが普通に生活していたらおそらく出会わないであろうたくさんの言葉と出会う“きっかけ“のひとつとして、このドリルに取り組んでもらっています。
辞書引きの習慣をつける
このドリルに出てくる言葉は、小学校低学年の子どもであればまだ知らないであろう言葉がほとんど。
自分の知識だけでは問題が解けないので、辞書を引いて意味を調べることになります。
低学年のうちから、知らない言葉が出てきたら辞書を引くクセをつけておくことは、“わからないことがあったら自発的に調べる“習慣をつけることにつながります。
深谷圭助先生が提唱する「辞書引き学習」でも、辞書引き学習を始める年齢は小学校一年生が最適とされています。
短文作りの練習
このドリルには、語句を使った短文作りの問題があります。
「意味もまだよくわからない言葉を使って文を作るなんてできるの?」と思われるかもしれませんね。
その場合は、辞書に載っている例文を、そのまま書き写します。
それじゃあ文を作ることにならないんじゃ・・・!?
その通りですが、ただ文章を書き写すだけでも、正しい文の構成を学ぶことができます。
徐々に文を書くことに慣れてきたら、自分で作って書くようにしてもらいます。
文は、とにかく書かないと上手くなりません。
まずは書き写しでも、つたなくてもいいので文章を書く機会を増やす、というのが大事になります。
最後に
最初は、
「辞書を引くのがめんどくさい」
「例文が思い浮かばない」
・・・と若干後ろ向きに取り組んでいた子も、辞書を引くのにも少しずつ慣れ、調べたい語句にたどり着くのが早くなったり。
また、辞書を書き写すだけだったのが、自分でも考えて短文を書けるようになったり。
また、大人でも意外と「どんな意味だったっけ・・・??」とあいまいだったり、間違えて覚えていたりすることばもあります。
お子さんと一緒に勉強しなおすつもりで取り組んでみてはいかがでしょうか。
なおこちらの記事では、『10才までに覚えておきたい ちょっと難しい1000の言葉』の他にも小学校低学年の「国語力」を伸ばすオススメのドリル・問題集をご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
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