小学校低学年の「先取り学習」で意識すべきポイントとは。

「先取り学習」とは、本来の学年の範囲を越えて学習すること。
先取り学習には弊害が多いとも言われているように、やみくもに先取り学習をしても成果が出づらいどころか、むしろ逆効果になってしまう場合も。

そうならないためにはどうすればいいのか、小学校低学年のお子さんが先取り学習をする場合、意識しておくべきポイントについてお伝えします。

小学校低学年が効果的に「先取り学習」をするために意識するべきこと

本質を理解しないまま先へ進まない

先取り学習で大事なのは、現学年の勉強をおろそかにしないこと。
すべての教科は、前の学年までに学んだことをベースに新しいことを学ぶようになっています。
現学年の内容がしっかり理解・定着していなければ、新しいことを学んでも理解できません。

また、例えば数の概念がわかっていないのに「たし算」をやらせたり、「かけ算」の意味を理解せず九九だけを暗記させるといったように、学ぶことの本質を理解していないまま先へ先へと進むのもよくありません。

現学年で学んでいる内容をしっかり理解した上で、難易度を上げて応用力を徹底して鍛えるのがポイントです。
そうすれば、次の学年の内容もすんなり理解できるように。

問題を『解くこと』ではなく『考えること』を重視する

問題を解くことだけを重視した先取り学習をしていると、考えることよりも、解き方の手順を覚えてそれにあてはめれば良いという学習スタイルになり、思考力が伸びなくなってしまいます。

学年を越えた問題も、公式や解法さえ覚えれば解くことはできますが、それでは意味がありません。

勉強とは「自分の頭で考えること」ではなく「解き方を覚えること」という間違った認識を持ってしまうのは怖いこと。

このような場合、低学年のうちはよく勉強ができているように見えても、高学年になり思考力を求められる学習が始まった時に、ついていけなくなる可能性が高いです。

また本来、自分の頭で考え抜いた末に答えがわかったり問題が解けたときの達成感こそが、本当の意味での「勉強」の面白さのはず。

これを味わうことで「勉強って面白い!」という気持ちを育むことが、特に低学年のお子さんにはいちばん重要です。

無理はしない

先取り学習をすることで子どもの負担が大きくなり、ストレスがかかってしまうようなら、先取り学習はしないほうが良いでしょう。

お子さんの今の理解度、習熟度を超えた難しい内容に取り組ませるのも、勉強に対する自信をなくさせたり勉強嫌いにさせてしまう危険性がありますので、無理は禁物です。

また学習内容については、ひたすら計算ドリルをやらせたり漢字を覚えさせるなど、無理やり知識を詰め込んでも効果はありません。
知識が定着しないどころか、かえって勉強嫌いにさせてしまいかねません。

「先取り学習」は決して「詰め込み学習」とイコールではありません。
あくまでも、覚えたり暗記するということの前にまず「基礎的な理解」を深めることが大前提です。

最後に

「先取り学習」はやり方によっては効果的ですが、あくまでも小学校低学年のうちは「勉強って楽しい!」という気持ちを持たせてあげることが第一です。

学習内容や進め方に気をつけて、効果的な「先取り学習」を行うようにしてくださいね。

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