算数教育のプロ4人が語る“算数力”を伸ばすコツ、小学校低学年までのお子さんの参考にしたいポイントは

AERA with Kids(アエラウィズキッズ)2019年夏号の記事「算数教育のプロ4人が試した 思考系算数教材 最強!アイテム」を読みました。


AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2019年 夏号 [雑誌]

記事では10ページにわたって、“算数のプロ”である以下の4人の先生方、

・中学受験専門の学習塾「アテナ進学ゼミ」代表、宮本毅先生

・私立高校の数学教師でありながらお笑い芸人、You Tuberとしても活躍するタカタ先生

・幼児さんすう総合研究所代表、大迫ちあき先生

・早稲田実業初等部の算数教諭、岡部寛之先生

のインタビューによる“算数力を伸ばすためのポイント”と、”思考系算数教材のオススメ”が紹介されています。

積み木やパズル、ゲームなどの遊びながら算数力を伸ばせる教材の他、書籍やドリル、アプリなども多数紹介されているので、ぜひ本誌を読んでみていただきたいのですが・・・

4人の先生方があげている「算数力を伸ばすためのポイント」と、私が実際にレッスンで意識していることに共通する部分も多く、特に幼児さん~小学校低学年のお子さんがご家庭で算数の教材に取り組む際の参考になりそうなポイントをまとめてみました。

算数のプロ4人が語る「算数力」を伸ばすポイントとは

 

頭で考えるだけでなく、手や体を動かして、遊びながら楽しく学ぶ

算数も音楽やスポーツと同様に、体を動かして身につけ体に染み込ませていく教科。
算数を好きになるには、手や体を使って遊びながら「楽しい」と感じさせることが大事。
手を動かしながら試行錯誤し成功体験を積むことが、「算数が楽しい!」につながる。

幼児さん~小学校低学年のお子さんは特にそうですよね。私もレッスンでは「考える時には手を動かす」ことを常に意識させるようにしています。
小さい子ほど、頭の中だけで考えていてもわからない。そのうち、考えているようで単にボーっとしているだけ、ということにもなりがち。
「あーでもない、こーでもない」と、わからないながらもとにかく手を動かしていろいろと試してみることはとても大事です。

子どもの理解は、具体物を用いて体感的に理解する→平面図上で絵や図、記号などを介して考える→頭の中だけで考える というふうに進んでいくので、頭の中で考えてもわからない場合は、いくらうんうん考えてみてもいつまでたってもわからない場合がほとんどです。
そんな状態が長く続けば子どもが”算数ギライ”になってしまいかねません。

頭で考えてもわからなければ、鉛筆を動かして紙に書いてみる。それでもわからない場合は実際に積み木やパズル、おはじきなどの具体物を動かしてみる。ということが大事ですね。

 

“ひらめき”は、知識と経験の積み重ねから生まれる

算数の問題を解く際に必要となる“ひらめき”は、似たような場面を思い出す「類推」から生まれる。
すなわち、“ひらめき”を生むには、経験による知識の積み重ねが必要。

解き方や答えがぱっと浮かんでくる「ひらめき」は、何もないところから生まれてくるわけではなく、それまでの知識と経験の積み重ねが必要です。
図形の問題などは特に「図形センス」などと、生まれながらにしてそのような能力のある・なしが決まっているかのように言われることが多いですよね。
もちろん、もともとの素質(?)みたいなものもあるとは思いますが、それより大事なのは経験値。
積み木やパズルなど、理屈抜きにひたすら手を動かしているうちにたまたまできた!ということもありますが、それが成功体験となって次の課題に取り組むモチベーションになったり、そういった体験を何度も繰り返していくうちにコツがつかめたりしていきます。
同じような課題に何度も取り組み、知識と経験を蓄積していくことで”センス”は身についてきます。

 

試行錯誤の末の成功体験が探究心を生む

難しい課題にチャレンジするには、1回でできなくてもいい、失敗してもいい、という気持ちで、できるところまでやってみることが大事。
何度もトライすることでコツがつかめ、粘り強く取り組んだ結果できた!という成功体験が「もっとやりたい」というモチベーションにつながる。

私の教室の小学生クラスでは、毎レッスン15分と時間を決めて積み木やパズルなどの課題に継続して取り組んでいます。
決まった時間の間に1つもできない日もありますが、できなくても時間が来たら「今日はここまで」とおしまいにすることも。(状況を見て、もう少し時間を延長して取り組むか、終わりにするか判断しています。)

1つもできないまま終了の日を敢えて作ることで、”できないのはダメなこと”と思うのではなく、「できない時もあって当たり前。」(むずかしい課題に挑戦しているのだから当然。)「チャレンジすることが大事。」という気持ちを持たせるようにしています。

大事なのは、結果的にできなくてもいいからやってみること。何度もチャレンジした結果「できた!」という成功体験が、失敗を恐れず新しい課題にチャレンジする気持ちにつながります。

 

対戦型ボードゲームは思考力をやしなうのに有効

ボードゲームで遊ぶには、ルールを理解することを含め、状況をよく見て判断し、勝つための戦略を立てながらゲームをすすめる集中力、記憶力、論理的思考力など、さまざまな力が養われる。

私の教室でも、2歳児さん位の小さいうちから小学生クラスまで、レッスンにゲームを取り入れています。
子どもたちは”勝ち負け”のつく遊びが大好き。
たとえば「すごろく」のような、運で勝敗が決まるようなゲームであっても、勝てば大喜び、負ければ小さい子なら不機嫌か大泣き、ということもよくあります。
それだけ、子どもたちの勝負にかける真剣さはすさまじいものがあります。

数(数の基礎概念、足し算・引き算などの計算)や文字・言葉、コミュニケーション力、記憶力、推理力など、ゲームによって求められる力はさまざまですが、学ばせたい内容をゲームで取り入れられればこっちのもの、という感じです。

 

最後に

小学生クラスのレッスンで難解な算数問題に粘り強く取り組んでくれている生徒さんたちも、ご家庭の様子をお伺いすると「自分で考えようとしない」「わからないとふてくされる」などというお話もよく耳にします。

教室とおうちでは、なかなか同じようにはいかないことも多いと思いますが・・・
中には、お子さんの態度に業を煮やして、親御さんが解き方を教えてしまったりしている場合もあるようです。

お子さんが煮詰まってきたら「続きは明日にしよう」などとうまく調整する等していただきつつ、ぜひ比較的時間にも余裕のある低学年の今のうちこそ、自分の頭でじっくり考える機会をたくさん作ってあげていただきたいと思います。

※こちらの記事もよく読まれています>>>算数力を伸ばす『思考系算数教材』、ウチの教室場合。

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