中学入試の算数でも頻出の「立体図形」。
立体図形の問題を解くには、提示された条件をもとに正しい図形をイメージし描き起こす必要があります。
「立体図形をうまく描けない」というお子さんのトレーニングにピッタリなのが、『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』。
「点描写」とは、座標上にならんだ点と点を結んで、見本の図形を描き写す定番の取り組みです。
通常よく見られる「点描写」では平面図形がお手本となっていますが、『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』では立体図形を描き写します。
立体図形をうまく描けるようになる
→平面図から立体をイメージできるようになる
→立体図形問題が得意になる
ことを目指したいお子さんにおススメのドリルです。
こちらの記事では、
- 『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』の内容
- 『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』でできるようになること
- 『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』に取り組む際の注意点
についてお伝えしていきます」。
『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』の内容について
天才ドリル 立体図形が得意になる点描写 【小学校全学年用 算数】 (考える力を育てる)
『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』には、
- 初級編・・・12問
- 中級編・・・10問
- 上級編・・・10問
- 天才編・・・10問
の計32問が掲載されています
以下で、内容についてご紹介します。
初級編
初級では、立方体を描き写します。
立方体を描くときのポイントは「向かい合わせになる辺を平行に、同じ長さで描く」ということ。
点描写なら、正しく点と点を結べば平行に・同じ長さで描くことができます。
このドリルで立体図形を描く練習をすることで、「どの線とどの線が並行か?」「どの長さで描けばよいのか?」など、立体図形を描くコツをつかむことができます。
初級1 立方体①
最初は1個から。
初級3 立方体③
見えない線は、点線で描きます。
初級5 立方体3個
複数の立方体を描きます。
初級12 立方体4個⑦
中級編
中級編では、立方体以外のさまざまな立体図形を描き写します。
中級1 三角柱①
中級7 四角錐①
中級10 六角柱
上級編
上級編では、ある立体から別の立体を切り取ったり、くり抜いた図形を描き写します。
上級1 立方体から直方体を縦に切り取ったもの
上級3 立方体から一辺が半分の立方体を切り取ったもの
上級5 立方体から三角すいを切り取ったもの
上級10 立方体から左右の方向に直方体をくりぬいたもの
天才編
天才編では、立体図形を、ある3点を通る平面で切り取った断面や、立体を90度回転させた図などを描き起こします。
立体断面図がイメージできるようになると中学受験問題にも強くなる!
天才1 立方体を3点A,B,Cを通る平面で切った切り口
天才5 立体図形を上から見て、時計回りに90度回転させた図形をかきましょう。
天才8 下の図は、一辺が12cmの立方体を1つの平面で切り取った立体を、正面と上方向・右方向から見た図です。この立体の見取図を解答欄に描きましょう。
『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』でできること
算数・数学に不可欠な「作図」の練習になる
算数では三角形や四角形などの作図をしたり数直線を描くなど、考えるプロセスで図などを描くことが多いですが・・・
ここで自分の思った通りの図が描けないと、考えることにも悪影響が出てしまいます。
点描写は実際に手を動かして作図をするので運筆の練習にもなり、自分の思った通りの形や図を正確に描く力をつけることが「考える力」を伸ばすことにつながります。
また『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』では、図形を描き写す際に「定規を使わないこと」としています。
その理由は、定規を使うと始まりの点と終わりの点を結ぶだけになってしまいますが、手描きなら、その途中にある点にも意識が向くようになるため。
点描写で斜め線を描く際に、線の傾きを
「点1つ分横に進んで、上に1つ分進む」
「点2つ分横に進んで、上に1つ分進む」
など座標上の位置で捉えることで、線の「傾き」の感覚が身についていきます。
この感覚は、のちに「ベクトル」など数学レベルの知識を習得していくときにも役立つものとなります。
立体図形の構成要素が”見える”ようになる
平面図形・立体図形にかかわらず、図形感覚をやしなうのにもっとも大切なのは、図形を実際に見たり、触れること。
幼いうちから積み木やパズルでたくさん遊ぶことで、自然とそれぞれの図形の特徴を感覚的に理解していきます。
そのような経験を小さいうちにあまりしてこなかったり、図形に苦手意識があるお子さんの場合、
「図形を見ているようで見ていない」
「図形の細かな特徴まで気づいていない」
「図形のどこを見ればよいのかポイントがわかっていない」
という場合があります。
「点描写」では、見本の図形を漫然と見ているだけでは正しく描き写せないので、おのずと
「線(辺)がどこからスタートして、どこまで伸びているのか?」
「線(辺)の数は何本あるのか?」
「線と線はどんな角度になっているのか?」
などをしっかり見ることになります。
その結果、図形の構成要素(辺の長さ、数、角度など)をしっかりと理解することにつながります。
さらに、このドリルでは複数の立方体を組み合わせた形を描き写すことで、
複雑な形の立体を見て
「立方体と直方体を組み合わせた形だ」
「直方体から立方体を切り取った形だ」
・・・というように、立体図形を分割するイメージが直感的にわかるようになります。
『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』に取り組む際の注意点
展開図を組み立てたり、積み木や粘土などの「実物」も取り入れる
『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』では、立体図形を描き写す取組をとおして平面図から立体をイメージする力をやしなうことを目的としていますが・・・
平面図で描かれた図形が、そもそも実際にはどんな形なのかがわからなければイメージすることはできません。
点描写に取り組む際には、お手本の図形を見て「何の形かな?」などと、正しくイメージできているかを確認してみましょう。
また『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』では巻末に、出題されている図形の展開図がついています。
実際に組み立ててみて、立体と平面図とを照らし合わせてみましょう。
立体感覚をやしなうのにいちばん大切なのは、何よりも立体図形にたくさん触れること。
点描写の取組と並行して、積み木や粘土などを遊びや学習に取り入れることも忘れないでくださいね!
コピーを取って何度も取り組みレベルアップを目指す
『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』は問題数が32問と少なめ。
ドリルに直接書き込んでしまうと、すぐに終わってしまいます。
そのため、ちょっと面倒ですが、解答欄をコピーして同じ問題に何度も取り組むのがおすすめです。
各問題には目標時間が設定されていますが、
はじめは時間を気にせず正確に描き写す
→慣れてきたら速く正確に描き写す
→手本を見ないで記憶して描く
というようにレベルアップを目指していきましょう。
複雑な図形を速く・正確に描き写すことは、単純な計算ミスや害き写しのミスを減らすトレーニングにもなります。
まとめ
立体図形の問題を解くのに必要不可欠な「立体図形を描き起こす力」。
『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』でトレーニングして、立体図形を得意分野にしてしまいましょう!
なおこちらの記事では、『天才ドリル 立体図形が得意になる点描写』の他にも図形センス、空間認識力をやしなう小学校低学年向けおすすめのドリル・問題集をご紹介していますので、参考にしてみてくださいね!
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