私が小学生クラスで取り入れているドリル・問題集のオススメ教材のひとつが『算数ラボ〜考える力のトレーニング』。
こちらの教材は、“考える力のトレーニング”という名前のとおり、
「計算などのように反射的に解ける問題ではなく、よく考えないと解けない問題を解くことで、考える力のトレーニングを行います。」
まさに、『算数の考える力を伸ばすことに特化した問題集』になります。
今回は、私が『算数ラボ〜考える力のトレーニング』をおすすめしたいポイントを3つにまとめてお伝えします。
「算数ラボ」ってどんな教材?
「算数・数学 思考力検定」の対策テキスト
『算数ラボ』は、そもそも「算数・数学 思考力検定」の対策テキストとして作られたもの。
ちなみに「算数・数学 思考力検定」とは、算数・数学の問題を解くことを通じて、子どもの「思考力」の程度を知るための検定です。(関連記事:「数学・算数検定」と「算数・数学思考力検定」の違いって何?どっちを受検すべき?)
受検対策用のサポート教材(=算数ラボ)を用いて継続的に学習することで、速く計算したり公式に数字を当てはめるだけでなく、物事を論理的に考えて解決する力などの”より高い思考力”を身につけることを目的とした検定で、受検資格は特になく、誰でも受検できます。
「算数・数学 思考力検定」の受検の目安に対応して、『算数ラボ』の対象学年も、以下が目安になっています。
●9級・・・小学3年生程度
●8級・・・小学4年生程度
●7級・・・小学5年生程度
●6級・・・小学6年生程度
※思考力検定は、これ以上の5級(中学1年生程度)〜準2級(高校1年生程度)まであります。
このように「算数ラボ」にはおおよその学年の目安はありますが、学年にかかわらずお子さんのレベルに合った級からスタートして、徐々にレベルを上げていくことができます。
「どの級からスタートすればよいかわからない」という方もご安心を!
お子さんに合うレベルの級を確かめる方法がありますので、次の項目をご確認くださいね。
難易度のレベルは3段階+1。問題数は約150問とボリューム満点!
「算数ラボ」は各級それぞれ、ステージ①から③まで3段階の難易度レベルの問題が出題され、ステージ③の後には「チャレンジ」問題として、10級・9級では1つ上の級のレベルの問題が、また8級以上では私立中学の入試問題や全国学力テストB問題の類題などが出題されています。
また、各ステージ終了後には10問程度の「確認テスト」があり、考える力がどの程度ついたかを確かめることができます。
ステージ①が50問、ステージ②が40問、ステージ③が30問の計120問にプラスして、チャレンジ問題が5~10問、確認テストが30問、トータルで150問以上という問題数の多さも「算数ラボ」の特徴です。
なお、ステージ③の確認テストははじめから問題集に別冊として入っていますが、ステージ①②の確認テストは「思考力検定」のホームページよりダウンロードして使用します。※算数・数学 思考力検定 ホームページ https://www.shikouryoku.jp/introduction/sansulabo/
この10級~5級までの確認テスト①②は、「算数ラボ」を購入しなくても、上記のダウンロードページから誰でもダウンロードできるようになっています。
どのレベルからスタートするか迷う場合は、この確認テストに取り組んでみて、お子さんに合うレベルを確かめてから購入することが可能。
気になる方はぜひ一度試してみてくださいね!
「算数ラボ」のおすすめポイント3つ
そもそも『算数ラボ』は「算数・数学思考力検定」の対策用テキストですが、検定を受検する・しないにかかわらず、“算数系の思考力を伸ばしたい”と考えている方にはぜひオススメしたい教材です。
私が「算数ラボ」をオススメしたいポイントは以下の3つ。
「イチから自分で考える」ことに主眼を置いている
「算数ラボ」はA4サイズで大きめの判型、基本的に問題は1ページ1問で余白タップリ。
問題ページには解き方のヒント的なものは一切なく、シンプルに問題が書かれているだけ。
このシンプルさゆえに「解き方を覚えて、類似する問題が解けるようになる」ことが目的というよりは、「問題を読んで、いちから自分で解き方を考えて取り組む」ことに主眼を置いていると思えるところが、私が気に入っているポイントの1つです。
なお問題ページはシンプルですが、解答集にはすべての問題に対して詳しい解説付き。
加えて、その問題が思考力検定に出題されたときの正答率が掲載されていますので、お子さんの思考力のレベルがどの程度かを知る一つの目安にもなります。
バランスよく算数的思考力が伸ばせる
「思考力検定」の出題内容は、5つの【算数の内容の観点】と3つの【考える力の観点】から成り立っています。
それに伴い、受験対策テキストの『算数ラボ』もこれに対応した内容。
・数と量
・空間と形
・変化と関係
・データと不確実性
・論理
【考える力の観点】
・情報・条件を使いこなす力
・筋道をたてて考える力
・物の形を認識・想像する力
この5つの【算数の内容の観点】と、3つの【考える力の観点】の組み合わせで、問題が出題されています。
結果、さまざまなタイプの問題が出題されていますので、子どもも飽きることなく取り組めますし、バランスよく算数的思考力を伸ばすことができます。
問題ページにも、それぞれの問題ごとにどの観点からの出題かが明記されており、確認テストを含めて150問以上の問題に継続して取り組むうちに、子どもの得意・不得意の傾向がつかめてきます。
なお解答集には類題が掲載されたページが示されていますので、同じような観点の問題に取り組ませたい時には便利です。
考える力がついているかを確認テストで確かめられる
上述したとおり、「算数ラボ」には各級ごとにステージ①からステージ③までの問題があり、各ステージが終了するごとに確認テストで理解度を確かめることができるようになっています。
確認テストは実際の思考力検定に準じた形式で、問題用紙と解答用紙に分かれており、テスト時間60分で取り組むようになっていますので、おうちでもちょっとした緊張感の中で、学習の成果を確かめることができます。
※なお上でもお伝えした通り、確認テスト③は、算数ラボを購入すると別冊として付いてくるのですが、確認テスト①と②は「思考力検定」のホームページ(http://www.shikouryoku.jp/challenge/index.html)よりダウンロードして使用します。
最後に
小学校低学年の今の時期こそ、単純な計算ドリルばかりでなく「自ら考える力」を伸ばす問題に取り組ませてあげたいもの。
「思考力」系の教材選びで迷っていらっしゃる方は、ぜひホームページから確認テストをダウンロードして、内容を確かめてみてくださいね!
※算数・数学 思考力検定 ホームページ https://www.shikouryoku.jp/introduction/sansulabo/
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