勉強の効率を上げるために。小学生の『勉強スイッチ』をオンにするおすすめの教材3つ

勉強は、最初の取りかかりが最も集中するのが難しいと言われています。

やらなくてはいけないとわかっていても、どうしてもグズグズして勉強を始められなかったり、机の上にノートやテキストを広げてはみるもののダラダラして集中できなかったり。

「エンジンがかかればそこそこ集中できるんだけど、それまでが長い・・・」というケースも多いのではないでしょうか。

そんな場合、勉強を始める明確な「きっかけ」があると、行動に移りやすくなります。

今回は、私が小学生クラスのレッスンで、頭を「勉強モード」に切り替えるためのスイッチとして取り入れている教材を3つご紹介します。

勉強の効率を上げる『勉強スイッチ』の条件とは

ダラダラせずに勉強に取りかかるため、頭をパチンと勉強モードに切り替えるスイッチの役目となるもの。
いわば「今から勉強するぞ!」という気分を高める儀式、スポーツ選手が試合前に行うルーティーンのようなもの、とも言えますね。

そういった『勉強スイッチ』としての役割を果たす取組とは次のようなものになります。

感覚的にできるもの

『勉強スイッチ』としての取組は、新しいことを学んだり、長時間じっくり考えて解く必要があるものではなく、子どもがすでに知っている内容で、簡単に、また感覚的にぱっぱっとできるもの。

つまり子どもにとって負担が少なく、すすんで取り組みたいと思えるものであることがポイントです。

短時間(数分)でできるもの

一気に集中力を高めるには、短時間で行うことが重要。
できればタイマーなどで時間を計って制限時間内に行うことで緊張感を高めたり、かかった時間を毎回記録してタイムチャレンジすることで、ゲーム性が高まってより集中することができます。

声に出して行うもの

近年、「音読」の効果が脳科学の研究からも明らかになっています。
スポーツの前にストレッチや準備運動をすることで最大の筋力を発揮できるのと同様に、勉強の前に音読を行うことにより前頭前野が活発に動きます。
その結果、脳全体がウォーミングアップされて普段以上の力が出せるようになり、その後の学習の効果がより高まるということがわかっています。

子どもの『勉強スイッチ』をオンにする教材3つ

上に述べた条件をふまえて、私が実際に小学生のレッスンで使用している、子どもの頭を勉強モードに切り替えるための教材をご紹介します。

『脳を鍛える大人の音読ドリル』


脳を鍛える大人の音読ドリル―名作音読・漢字書き取り60日

脳機能科学者の川島隆太教授の研究結果によると、いろいろな作業をしているときの脳の状態を測定した結果、記憶や感情、行動をコントロールし、脳の中でもっとも程度の高い知的な活動をつかさどっている「前頭前野」が、「音読」や「計算」「漢字の書き取り」をしている時にいちばん活発に働くことがわかっています。

音読をすることで脳の多くの場所を活発に働かせ、前頭前野を鍛えることができるということになります。

また、音読は脳の活性化だけでなく、知識や記憶を定着させるのにも効果的だといわれています。
小学1年生から5年生を対象とした実験で、提示した単語を2分間で何語おぼえられるかというテストの前に2分間の音読をさせた場合、テスト前に何もしなかった場合よりも記憶できる単語の数が20%近くアップしたという結果が出ているそうです。

教室では、レッスンのはじめに一つの作品を音読することで脳を活性化し、気分をレッスンモードに切り替え、一気に集中力を高めています。

なぜ小学生なのに「大人の」音読ドリルなの!?という理由についてはこちらの記事に書いていますので、良かったらご参照くださいね。

関連記事:「音読」の効果と目的は?小学生クラスで使用しているおすすめ教材をご紹介します。

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なお、子ども向けの音読の教材としては、こういったものも。


陰山英男の徹底反復「音読プリント2」 (教育技術MOOK 陰山メソッド)

また声を出す、という意味では音読以外にも、九九の暗唱などでもいいですね。
お子さんに合う取組をぜひ工夫してみてくださいね。

『徹底反復 百ます計算』


<教育技術MOOK>陰山メソッド 徹底反復「百ます計算」

ごく簡単な計算問題を反復することで基礎的な計算力を高める「百ます計算」ですが、百ます計算を提唱した陰山英男先生も述べているとおり、百ます計算の本当の効果とは”集中力”を高めること

同じレベルの計算問題を反復して行う中、前回よりもタイムを縮めようとすることで集中力が一気に跳ね上がります。
それを繰り返すことでどんどん集中力がつき、その集中力が他の勉強をするときにまで波及していくのです。

なお「百ます計算」という名のとおり、通常は10×10マスの100問ですが、お子さんによっては問題数が多すぎてウンザリしてしまい、集中力が低下してしまうことも。
特に計算の嫌いな子、苦手な子であればなおさらです。

その場合は5×5マスにして問題数を減らすなど、お子さんの状況に合わせてアレンジしてくださいね。

関連記事:『百ます計算』の”本当の効果”。私が小学生クラスで取り入れている理由と目的とは。

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『右脳をきたえる ひらめきドリル』


☆七田式(しちだ)プリント教材☆右脳をきたえる!ひらめきドリル☆★

『右脳をきたえる ひらめきドリル』は、通常のドリルのように「計算」や「漢字」など、ある教科のある特定の項目ができるようになるためのものではなく、発想力や空間知覚、全体把握力といった、どの教科の学習にも共通して必要になる基礎の力を伸ばすことを目的としたドリルです。

また、ほとんどすべての問題が目標時間1分以内という、高速で解く問題ばかり
いずれも、考えて解くというよりは、ぱっぱっと感覚・直感で解いていくことが必要になります。

3冊セットで、各巻48問ずつの計144問が掲載されているこのドリルは問題のバリエーションが豊富で、且つお勉強っぽくなくクイズのような感じで取り組める問題がほとんどなので、学習のとっかかりとしてはとてもおすすめ。

詳しい問題の内容等についてはこちらの記事でご紹介していますので、よければ参考にしてみてくださいね。

関連記事::家庭学習に効果的に取り入れたい七田式『右脳をきたえる ひらめきドリル』

おうちで知育

私の教室の小学生クラスでは、レッスン冒頭に、一気に集中力を高めアタマをレッスンモードに切り替えるための取組を行っています…

最後に

なかなか勉強に取りかかれない、集中できないというお子さんも、『勉強スイッチ』をうまく取り入れることで勉強の効率が上がり、充実した時間の使い方ができるように。
ぜひ、お子さんに合った『勉強スイッチ』となる取組を見つけてみてくださいね。

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