『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』は、子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を立ち上げた、笹沼颯太さんの著書。
小学生を教える家庭教師をしていた際、
「子どもに本を読んでほしいけれど、どうすればいいのかわからない・・・」
という悩みを多くの親御さんから相談され、子どもが読書にハマるようサポートを行った結果、全員が自ら読書を楽しむようになったという結果から
「子どもが本を読むようになるためには、読書のハマり方を教えてくれる先生が必要」
ということを確信した笹沼さんは、東京大学在学中に、子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を立ち上げました。
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子どもが読書にハマる仕掛けが満載のヨンデミーのノウハウを家庭で実践できるよう落とし込んだのが、本書『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』。
本書によると、子どもを読書家にする「読書教育」には大きく3つの柱があります。
- ささる本選び
- ハマるきっかけづくり
- 習慣化できる環境づくり
この3つをコンプリートすれば、誰でも必ず読書家になれると笹沼さんはおっしゃっています。
こちらの記事では、読書教育の3つの柱のうちの1つ「ささる本選び」について、笹沼さんの著書「東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書 」を参考にご紹介させていただきます。
子どもを読書家にする「読書教育」3つの柱
ヨンデミーを立ち上げた笹沼さんが、たくさんの読書家の方々に「なぜ本を好きになったのか」を聞いたところ、圧倒的に多かった答えが「たまたまです」というもの。
いろいろな人たちからそのような話を聞くうちに笹沼さんが思い至ったのは、読書家になった人たちは、たまたま”本を好きになる”という偶然が起こりうる環境にいたのだということ。
子どもが”たまたま”読書を好きになるための種を撒くのが読書教育であり、種の数を増やして撒けば撒くほど、芽が出る可能性が高まる。
上でも述べたように、子どもを読書家にするという「読書教育」には大きく3つの柱があります。
「読書教育」3つの柱
・ささる本選び
・ハマるきっかけづくり
・習慣化できる環境づくり
この3つをコンプリートすれば、誰でも必ず読書家になれると笹沼さんはおっしゃっています。
以下で、読書教育の3つの柱のうちの1つ「ささる本選び」について、笹沼さんの著書「東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書 」を参考にご紹介させていただきます。
子どもが本好きになる「ささる本」の選び方
子どもが本好きになれるかどうかは、本選びにかかっていると言っても過言ではありません。
お気に入りの1冊に出合う手がかりは、「レベル」と「好み」という2つの軸。
子どもの「レベル」に合う本選びのコツ
子どもは日々成長していくため、成長の段階にぴったりフィットする本を選ぶことがとても重要。
習っていない漢字や知らない言葉が出てくると、とたんに難しく感じてしまいます。
レベルが合わない本を読むことで難しさやつまらなさを感じ、読書嫌いに。
「〇年生向け」「〇歳向け」をあてにしない。
「〇年生向け」「〇歳向け」の表記どおりに本を選んでも、読書が苦手な子どもには特にレベルが合わないことがよくあります。
「3年生向け」と書かれている本が主な読者として想定しているのは「読書が好きで本を読むのが得意な3年生」。
「読書がそれほど好きではなく本を読むのが苦手な3年生」には難しすぎる場合が多くなってしまいます。
「難しさ」と「長さ」でレベルを測る
本の「難しさ」とはどこで判断すればよいのでしょうか?
子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」では、本の難しさのレベルを
・語彙の難しさ
・一文の長さ
・漢語と和語の割合
(※漢語「昼食」は、和語「昼ごはん」より難しい)
などから判断しています。
また、本の「長さ」とは、本の総文字数のこと。
子どもにとって「難しさ」と「長さ」のレベルが合うかどうかが、今の子どもに合う本かどうかの1つの判断基準になります。
なおヨンデミーでは本の「難しさ」と「長さ」を数値化した「ヨンデミーレベル」を指標としており、本書『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』の冒頭には、ヨンデミーレベル別の100冊ブックリストが掲載されています。
幅広いジャンルから選ばれているので、レベルとジャンルから、子どもに合った1冊が見つかるはず。
子どもに「ちょうどいい難しさ」の本を探す方法
「とはいえ、どんな”難しさ”や”長さ”の本が子どもに合うのかわからない・・・」
そんな親御さんに笹沼さんがおすすめする、「ちょうどいい難しさ」の本を探し出す方法があります。
子どもにとって「ちょうどさそうなレベル」の1冊を中心に、それより簡単そうなもの・難しそうなものの3段階のレベルの本を何冊か選び、その中から子どもに1冊を選んでもらう、というもの。
①勘をたよりにまずは1冊を選ぶ
子どもと一緒に図書館に行き、勘をたよりにまずは1冊を選びます。
その際、漢字の多さ、一文の長さ、文字の大きさ、挿絵のわかりやすさなどを参考に難しさを判断します。
➁選んだ1冊よりも簡単そうなもの・難しそうなものを選ぶ
①で選んだ1冊をもとに、その本よりも簡単そうなものと難しそうなものを何冊か選びます。
・最初の1冊よりも2学年分くらい簡単そうな本
・最初の1冊よりも1学年分くらい難しそうなもの
合わせて5~6冊。
つまり、だいたい4学年分くらいの幅があるように選びます。
③選んだ本を子どもにパラパラめくってもらう
選んだ本を机に並べ、子どもにパラパラとめくってもらいます。
この時重要なのは「読まなくてもいい」ということ。
「疲れずに読めそうな本を選んでみて」と声をかけ、少なくとも1冊を選んでもらいます。
これにより、子どもが持つおおよその「読む力」を判断することができます。
④本の難しさの幅を縮めて繰り返す
さらに正確に見極めたい場合は、本の難しさの幅を縮めてこのプロセスを繰り返します。
一度目に選んだ本を基準にして、半学年分くらい難しそうな本と簡単そうな本を合わせて5~6冊集め、その中から「疲れずに読めそうな本」を選んでもらいます。
ポイントは、
・想定よりも簡単そうな本も選択肢に入れておくこと
・「頑張れば読める」のではなく「疲れずに読める」ものを選んでもらうこと。
この方法で、子どもが楽しく読書するために、どの「難しさ」の本が適しているのかを知ることができます。
「難しさ」と「長さ」のバランスを調整する
子どもの「読む力」に合った本を選ぶためには、その本の文字量にも着目する必要があります。
子どもは「難しい本が読める」からといって「長い本が読める」わけではありません。
長い文章を読むためには、読むための体力や集中力、読んだ内容を覚えておく記憶力などが必要になります。
そのため、「短い文なら読めるが、読書が苦手だから長文は読めない」という場合もあります。
それに対して、逆に「長い本を読むのは苦にならないが、難しい本を読むのは苦手」という子どもも。
このような子どもは簡単な本であれば長くても読み続けることができる一方、難しい本では読めない漢字が多かったり読む力が追いつかなかったりするため読みにくさを感じてしまいます。
つまり、子どもが楽しくよめる「難しさ」と「長さ」は、比例して伸びていくとは限らないということ。
「難しい本は読めるけど長い本は苦手」
「長い本は読めるけど難しい本は苦手」
というように、対応できる「長さ」と「難しさ」によって、楽しく読める本の数が限られてしまうため、「難しさ」「長さ」それぞれの側面でバランスよく読む力を伸ばしていけると理想的です。
子どもの「好み」に合う本選びのコツ
子どもの好みにぴったり合う本に巡り合うことで、読書の面白さに目覚める可能性が高まります。
・ユーモア・コメディ
・謎解き・ミステリー
・冒険・アクション
・動物・自然
・伝記・歴史
・生活・成長もの
・科学・学習系
本のジャンルそのもの以外にも、登場人物の性格が好みに合っているかどうか等が、読後の満足感に大いに影響を与えます。
人気の本だからと言って、すべての子どもの心に響くわけではありません。
子どもの「好み」に合った本選びのコツ
くじ引き感覚で「好み」を探ってみる
子どもの好みに合う本を見つける際に大切なのは、百発百中を狙おうとしないこと。
トライ&エラーを繰り返しながら、くじ引き感覚で気負わず楽しむことが大事です。
この世界には一生かけても読み切れないほどたくさんの本があるので、どんどん手に取り、合わないと思ったらためらわずに手放していくこと。
面白いと思えない本を我慢して読むよりも、気持ちを切り替えて新たな本を読む方が、本にハマる近道になります。
ちなみにヨンデミーには2000冊以上の子ども向けの本のデータがあります。
本のジャンルはもちろん登場人物の属性や性格、主要メッセージの方向性、読み手に与える感情などの要素を約200種類にも及ぶ項目で分類。
それぞれの本がどんな子どもの「好み」と「レベル」に合うかを分析した独自のデータベースと選書のためのアルゴリズムで、子どものレベルと好みに合った本を導き出す仕組みを作っているとのこと。
「つまみ食い読書」で5分ずつ読む
洋服を試着するように、本選びにおいてもいろいろな本を少しずつ試してみる、本の「つまみ食い」がおすすめ。
本の「つまみ食い」
子どもと一緒に図書館に行き、できるだけジャンルがばらけるよう5~6冊を選びます。
選んだ本を机の上に広げて、冒頭部分だけを5分ほど読んだら次の本へ。
また5分読んだら次の本へ。
そのようにして複数の本をつまみ食いするように読んでみます。
あとは「続きを読んでみたい」と思った本を読むだけでOK。
このように「つまみ食い読書」をしていくことで、今の子どもに合う本が少しずつ浮き彫りになっていきます。
その中で「好き」と「これではない」を実感しながら絞り込んでいくことで、いつか必ず心に響く本と出会えます。
なお「どの本を選んだらよいのか見当がつかない。」という場合は、”なんとなく”で2冊を選んで表紙を見せ、「どっちなら読んでみてもいいと思う?」と聞いてみるのも一つの手。
また、答えには好みの傾向があらわれますので、二択を繰り返すうちに、好みが明確になっていくはず。
このとき注意すべきは「どちらか一冊は読む」という前提の質問でプレッシャーをかけないこと。
✕「どっちを読みたい?」
→どちらかを読まなければならないという圧を感じる。
〇「どっちなら読んでみてもいいと思う?」「どっちのほうが面白そう?」
→読むことを強制しない聞き方
表紙だけ見て「どんな本?」予想ゲーム
子どもの好みを探るには、本の表紙を見て内容を予想するゲームも笹沼さんのおすすめ。
何冊かの本を並べて、表紙に描かれている絵柄の印象だけを手がかりに内容を考えてみる、というもの。
例:
「クッキーと女の子の絵が描いてあるから、クッキーが好きな女の子のお話かな。それとも、女の子がクッキーを作るお話かな?」
「船に乗った子どもたちの絵が描いてあるから、この子たちが冒険するお話かな?」
など
本の表紙を見て親子でイメージを膨らませたり、予想した内容を伝え合う過程も子どもにとっては楽しい時間に。
その後は予想をもとに、気になった本だけを選んでつまみ食い読書をしてみましょう。
冒頭の部分を読んでみて、「もっと読みたい」と思った場合だけ、続きを楽しみましょう。
なお「どんな本?」予想ゲームは、読まず嫌いの克服にも。
そもそも読まず嫌いの多くは「表紙だけ見て惹かれなかったから読まない」という表面的な拒否反応。
表紙から一歩踏み込んで内容を想像してみると、意外と興味の湧く内容だったということも少なくないそう。
実際に読んでみて、予想した内容と当たっていたかどうかを考えると
・表紙からわかる情報がすべてではないこと
・本を読むかどうかを表紙で判断するのは損であること
がわかる成功体験につながります。
読書記録をつける
好みの本の傾向を早く見極めるには、読書記録をつけることが有効。
読書記録の内容は、
・本のタイトル
・評価(◎、〇、△など)
・ひとこと感想メモ
面白かった、気に入った場合だけでなく、気に入らなかった、ハズレだと思った場合にも、その理由を一言でいいので残しておきましょう。
読書記録の蓄積により本の好みの傾向が見えやすくなり、その後の本選びで「当たり」の本を見つけやすくなっていきます。
最初のうちは、子どもの反応を見ながら保護者の方がメモを書いてもOK。
少し慣れてきたら、子どもに感想を聞きながら一緒に書き込んでみましょう。
なお、本書には特典として「読書記録シート」がダウンロードできるようになっているので、活用してみるのもひとつの手です。
まとめ
・ささる本選び
・ハマるきっかけづくり
・習慣化できる環境づくり
→「レベル」と「好み」の2つの軸で選ぶ
・「〇年生向け」「〇歳向け」をあてにしない。
・ 「難しさ」と「長さ」のバランスを調整する
・ くじ引き感覚で「好み」を探ってみる
・ 「つまみ食い読書」で5分ずつ読む。
・ 表紙だけ見て「どんな本?」予想ゲーム
・ 読書記録をつける
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