小学1年生の算数で習う「繰り下がり」のある引き算には、2つのやり方があります。
学校ではどちらのやり方も習いますが、小学生のお子さんを持つ親御さんでも、意外とこの2つのやり方をわかっていないことがあります。
お子さんに教える時に混乱しないよう、あらためて「繰り下がり」のある引き算の2つのやり方を理解しておきましょう。
「繰り下がり」のある引き算、2つの方法
どちらも、同じ15ー7で説明してみます。
①引いて、足す方法(減加法)
10から7を引いて3。
3と、残りの5を足して8。
(※引いて、足す)
すなわち、15ー7=8となります。
このやり方を、たまごパックとたまごを使って説明すると、以下のようになります。(15−7の場合)
B・・・5個のたまごが入ったパック
→AとB あわせて15個
ここから7個取ると、何個のこるでしょう?
まず、Aのパックからたまごを7個取ります。(引く)
Aのパックの残りのたまご3個と、Bのパックのたまご5個を合わせる(足す)と、8個になります。
こちらの「引いて、足す」方法の場合、引き算なのに足し算を使うので少しわかりにくい、というお子さんもいらっしゃるかと思います。
②引いて、引く方法(減減法)
まず、15から5を引いて10。
残った10から、あとの2を引いて8。
(※引いて、引く) すなわち、15ー7=8となります。
このやり方を、①と同様、たまごパックとたまごを使って説明してみます。(15ー7の場合)
B・・・5個のたまごが入ったパック
→AとB あわせて15個
ここから7個取ると、何個のこるでしょう?
まず、たまご7個を取るのに、Bのパックから取れるだけ取ります。(引く)
Bのパックからあるだけ(5個)取り、足りない2個をAのパックから取る(引く)と、Bのパックのたまごは8個残ります。
この「引いて、引く」やり方の場合、引かれる数(この場合は15)の一の位の数に合わせて分解する必要があるのが少し難しいところです。
最後に
上記のとおり、繰り下がりの引き算には「引いて、足す」方法と「引いて、引く」方法の2つがあります。
どちらのやり方でも、お子さんがやりやすい方でいいのですが、考え方はどちらも理解しておくようにしましょう。
また、いずれの方法でも「繰り上がり」のある足し算と同様、『10の補数』(合わせて10になる数の組み合わせ)がぱっとわかることが必須になります。
おはじきや百玉そろばん等の具体物を使って、しっかりと感覚的に理解しておきましょう。
こちらの記事で、百玉そろばんを使った「10の構成」のインプットの方法についてご紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
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